B.キミと俺。

それから、目の前にいるのが柚木さんだってことに完璧に気付いた俺は、とりあえず焦りまくっている見た目俺の柚木さんを落ち着かせた。

「.......ま、とりあえず帰るか..」

呟きながら、少し外が小雨になったのを伺って足を踏み出す俺に、柚木さんは声をうらがえらせて呼び止めた。

「ちょ、え、私どうすればいいの?」

「どうって.....仕方ないから家に帰るしかないんじゃ...」

「だって入れ替わってるのに、楠野くんが私の格好のまま楠野くんの家に帰ったら怪しまれるでしょ」

柚木さんは、焦っているのか落ち着いているのかよくわからない。

まあとにかく、このまま自分の家に帰るってのはまずいらしい。

「じゃあ、俺の家教えるから...行こう?」

な、なんだ.....なんか自分にしゃべりかけてるみたいで無償に気恥ずかしい。

「うん、そうだね。そうしよっか」


.



.



家に帰るなり、俺はハイスピードでスマホの画面に指をスライドさせた。

明日からどうするのか、柚木さんに聞かなきゃいけないからだ。

本来なら、こういうのって男が『こうしよう』って言う所だけど、実際柚木さんの方が頼りになるし、、

てか、柚木さんのスマホ俺のと勝手が違うし!

............はあ、


明日からどうすんの俺ら?!

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